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あなたは映画館で映画を観ていて拍手したことはあるか?

正直私は何度かある。まあ三回かな。

 

拍手しようかと思うくらい感動する映画。

最近、久々に出会えた。 「キックアス」だ。

 

その前に映画で拍手した瞬間の話。

遥か昔に「 ET 」を観た時に観客から

自然発生的にわき起こった拍手は 確かに気持ちよかった。

私も拍手してしまった。会場がひとつになった感じ。

主人公らがETを自転車に乗せて, よからぬ人々(政府機関)から逃げ惑い、

もう捕まるという瞬間、自転車ごと空を飛び、間一髪見事に逃げ切るシーンだ。

 

感動というのはタイミングである。

映像と音楽とカット割と気持ちとか思いとか、

0.0000何秒かの タイミングで合致した時に初めておこるものだ。

音楽の力もきわめて大きい。

 

しかしながら、人間てば愚かなんだなあ。

いらんことするんだなあ。

 

「 ET 」を二回目に観に行った時、

ちょうどそのシーンに入る直前で 拍手をしだした奴らがいた。

あきらかに、二回目に見に来た奴らがわざわざ拍手をしようとして

見に来たというのがまるわかりで、

こちらこそ、そのシーンを楽しみにしていたのに興ざめとなった。

 

一回目の自然発生的拍手と違い、愚かだ。実に愚かだ。

 

あとは渋谷でやってたファンタスティック映画祭にて、

4本立てホラーオールナイトの時。

会場は異常な熱気で、人が殺されたり、血がドバッと出たり、首が飛んだり、

監督の名前がクレジットされた時や、有名な悪役が登場した時

会場はわれんばかりの大拍手。

お祭りだ。 みんな拍手しにきてんだけど、

逆にこりゃあ楽しかった。 その時に思った。

 

映画はライブだ。まさに生き物だ!

観客のグルーブ感で映画そのもがおもしろくなったり

つまらなくなったりするのだ。

うねりなのである。

そこが決定的にホームシアターと違うところ。

 

映画は誰と観に行くの? と聞かれれば、

その答えは 「観客のみんなとだよ。」と答えよう。

一人で行こうが、嫁はんと行こうが、愛人と行こうが・・・

 

映画館は自分の映画館だと思って観に行こう。

他の観客はあくまで雰囲気作りのために

配置させているのだと思おう・・・

 

で、三回目に拍手したのは「ダイハード」の先行オールナイト。

完全に酔っぱらってたんで、軽くアメリカ人になってた。

テレビにつっこむおばちゃんみたいな感じで。

 

そんなわけで映画「キックアス」は最近珍しく

本当に心の中で何度も拍手した。

 

とりわけ音楽の使い方がバッチリだから。

そして、過去の映画へのオマージュだらけでうれしくなる。

ニコラスケイジおいしすぎる!

 

人生で何度も出会える映画ではない。

奇跡をみた。

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